|J-FRIENDSというユニット~被災地支援のあり方

TwitterのTLで見かけたので。
それに今日はこのユニットのことを思い出してもいい日だと思うので。

ジャニーズファンにとってのチャリティイベントと言えば、東日本大震災後にジャニーズ事務所所属のタレント全員参加で展開された“Marching J”というプロジェクトが記憶に新しい。
豪華なタレントが勢ぞろいで活動をしているにも関わらず、いちファンでありながらワタシにとってはイマイチしっくりこない展開で、もっと有効なやり方があるんじゃないかと感じている。
そのしっくりこない理由は“J-FRIENDS”というユニットの活動を見てきたからだと思っている。

“J-FRIENDS”はTOKIO・KinKi Kids・V6のメンバーが阪神・淡路大震災のチャリティのために結成したユニット。
募金活動、各種メディアやグッズ販売・コンサートの収益金を寄付するというのが主な活動だった。
いろんな被災者支援のあり方があると思うけれど、ワタシはこのユニットが展開した支援は他と一線を画すものだったのではないかと感じている。
その理由は…。

【義援金の行き先が明確だった】
このチャリティ活動による義援金の寄付先は全て「神戸市教育委員会」
それは当時の“J-FRIENDS”ファンの年齢層であると想定された学生(特に小中学生)への支援に絞り込んでいたことによるもので、それはファンにもある程度周知されていた。
支援対象が明確にされたことにより協力への理解も得やすかっただろうし、協力しているファンの立場でも、自身の学生時代のことを思えば、支援内容を予想・想像しやすかったと思う。

【支援期間が長い】
このユニットは結成時点で活動にゴールが設定されていた。
「震災発生時の小学1年生が義務教育を修了(中学校を卒業)するまで」
とにかく分かりやすい。それにつきる。
期間限定のユニットというのは珍しいことではない。しかし、その期間が数年に渡るというのはそれほど多くはないと思う。
実際のところ、ファンの目に見える活動は年に数回というレベル。それでも確実に着実にゴールを目指して活動していたので、活動の質が落ちることはなかったように感じている。

【みんなが楽しんだ】
誤解を恐れずに言えば、タレントにとっては仕事のひとつ。それでも年齢が近く、もともとグループを超えて仲の良いメンバーが集まったユニット。事あるごとに「同窓会みたい」とコメントしていた。
ファンはそんなメンバー達がわちゃわちゃしているのを見て楽しませてもらった。テレビの歌番組にも全員で出演していて、一度は少年隊のバックでバックダンサーを務めたことも。CDデビュー後に複数のグループが1つの曲や番組、コンサートに集うことは当時稀なこと。そんな特別な出来事をファンはお祭りとして存分に楽しんでいた。
この点だけから言えば、メンバーは楽しいことをやっているのだと想像できたし、ファンはメンバーを見て楽しんでいるという感覚。
そこには最早「チャリティ」や「支援」という言葉は存在しないに等しかった。

“Marching J”の活動を始めた頃、近藤真彦(マッチ)さんが「J-FRIENDSの活動は義援金の使途が明確になっていない」という話をしていたことがあるが、J-FRIENDSの活動により義援金の寄付を受けた神戸市教育委員会は義援金の総額を公表し、どのように活用されたかも詳細ではないが公開されている。
さらに、神戸市による震災復興資料の中にもJ-FRIENDSの活動が掲載されており、神戸市役所には活動への感謝の意を表するために記念碑が設置されている。
この活動が神戸市によって大きくピックアップされていることに関しては、事務所の圧力?といった疑いを持たないわけでもない。
それでも、18年たった現在もなおこの活動に対する感謝の言葉がホームページにて公開されていることは事実であり、この活動の意義を大きく示していることは間違いない。

東日本大震災後に“J-FRIENDSの再結成を”というファンの声があちこちで上がっていた。
ファンとしてタレントの活動に対する期待が大きいことは否定しないが、同時にJ-FRIENDSによる活動であれば義援金がきちんと活用される、そのことを知っているファンの期待や希望が再結成を望む声に繋がっていると思う。
東日本の被災地はあまりにも広い。広すぎる。それでも現在は活動に参加できるであろうグループがたくさん存在していることを思えば、多くの所属タレントが応援するファンの気持ちを添えて、支援を被災地に届けることができるのではないか。
幸いにして“Marching J”は無期限の活動であることが明言されている。少しずつでも着実に復興の手助けをするために、多くのファンによる支援が期待できるジャニーズだからこそできる被災地支援を立ち上げてくれることを期待したい。

活動は年に1度のCDリリースと年に1度のカウントダウンコンサート。ほぼそれだけ。それでも、多くのジャニーズファンにとって特別なユニットだから、今でも再結成が望まれるほど多くのファンの心に深く刻まれている。
J-FRIENDSが活動を終了してまもなく10年。




「ありがとう J-FRIENDS from KOBE」(神戸市教育委員会)
http://www.city.kobe.lg.jp/child/education/program/thanks_JF.html
「J-FRIENDS活動」(神戸市)
http://www.city.kobe.lg.jp/safety/hanshinawaji/data/keyword/50/k-40.html
「J-FRIENDSが植樹 神戸、震災支援を記念し」(47NEWS/共同通信)
http://www.47news.jp/CN/200403/CN2004031801001206.html


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