|大河ドラマの見方~かりんの場合

今年も大河ドラマがスタートするということで、大河ドラマに纏わる話をば。

■かりんと大河ドラマ
ワタシの記憶の最も古いところにある大河ドラマは「春日局」(1989年/昭和64年→平成元年)
と言っても、ストーリーとしての記憶ではなく…
・主演のおふく(春日局)を大原麗子が演じていた
・終盤に登場した徳川家光を江口洋介、稲葉正勝を唐沢寿明がそれぞれ演じていた
ということだけです。
この数年後に、江口さんと唐沢さんが「愛という名のもとに」で共演した時、心の中で密かに“春日局コンビ”と呼んでました。
…それはともかく。
実はこの他にもう一つ、ラストシーンだけはとても鮮明に記憶しています。
病に伏せたおふくに家光が薬湯を飲ませようとするのだが…という辺りから。
当時はまだ歴史云々ということではなく、ただ演じている人を見ているカンジだったので、印象深いシーンとして記憶に残ったのだと思います。

きちんとストーリーを追って最後まで完走したのは「琉球の風」(1993年/平成5年)が最初。
ただ、これは歴代大河ドラマで唯一半年間の作品。完走したというにはちょっと申し訳ないかな、とも思いますが(苦笑)。
放送回数の少なさの他、テーマ曲がポップス曲(谷村新司「階(きざはし)」)で全編歌詞付き。NHK交響楽団による演奏ではなかったという点もレアケースでした。
そんなレアケースに加え、主演が東山紀之さんだったこともあり、大河ビギナーのワタシには見やすい作品だったと言えます。
結構な勢いでハマったので、番組ガイドと原作(陳舜臣「琉球の風」、テーマ曲のCDも購入しました。

その後完走できたのは以下の作品
「毛利元就」(1997年/平成9年)
「武蔵 MUSASHI」(2003年/平成15年)
「新選組!」( 2004年/平成16年)
「功名が辻」(2006年/平成18年)
「篤姫」(2008年/平成20年)
「龍馬伝」(2010年/平成22年)
「平清盛」(2012年/平成24年)
「八重の桜」(2013年/平成25年)

■大河ドラマを見始める基準
その年の大河ドラマを見始める基準にしているのはズバリ出演者。
というのも、時代を選んで見るほど歴史に傾倒しているわけではないからです。
「毛利元就」と「平清盛」は森田剛、「武蔵」は松岡昌宏・増田貴久、「新選組!」は香取慎吾・山本耕史・堺雅人、「功名が辻」は仲間由紀恵・上川隆也、「篤姫」は宮崎あおい、といったところ。
「平清盛」に関しては、ワタシの父方が平家の落人の流れを汲んでいると聞いていたことも見始めた理由のひとつです。

見始めるのは割と簡単なのですが、やはりストーリーや登場人物にハマらないと最後まで見続けるのはしんどいもの。
松岡昌宏くんが演じる森蘭丸を見る目的だったことから「秀吉」(1996年/平成8年)は本能寺の変までは見たのですが、それ以降は続きませんでした。
これと近い理由で最後まで見られなかった作品や、途中を掻い摘んで見たという作品もあります。

■気付いたらハマってる…
見始めるきっかけがキャストなら、見終わる頃に気になっているのもキャストで、大河ドラマをきっかけに気になる俳優さんが多くなるというのはお約束。
ワタシの場合は、前に記した「春日局」コンビをはじめ、「琉球の風」の渡部篤郎、「毛利元就」の上川隆也・松重豊、「龍馬伝」の佐藤健・青木崇高、などなど。
大河ドラマをきっかけに気になった俳優さんを現代劇で見て魅力を再確認するなんてのも楽しかったりします。

こうして書いているとキャスト重視で見ているというのがよく分かりますが、実は見終わる頃にはキャストが演じている登場人物そのものに対する思い入れが深くなっていたりします。
「龍馬伝」と「八重の桜」はなんとなく見始めたらハマって完走したケース。どちらも主人公以外の登場人物たちが魅力的だったことが大きいと思います。
「龍馬伝」だと土佐勤王党だったり、「八重の桜」だと象山塾だったり、サブキャラとして適度に、かつ印象的な登場の仕方をする人物というのは印象に残るものです。

ここ数年はSNSを利用した大河ドラマの楽しみ方も魅力のひとつになっています。
「龍馬伝」に関してはTwitterを始めた直後だったこともあり、実況しながらドラマを見るという新たな楽しみ方を知ることに。コアな歴史ファンの方々の知識はとても為になります。
「平清盛」では公式Twitterアカウントが開設され、収録のエピソードなどを垣間見ることが出来たり、ドラマのファンの方々が描いた登場人物のイラスト(盛絵)で盛り上がったりしました。時代考証の本郷先生が実況に登場したのは興奮したものです。
「八重の桜」ではLINEアカウントが開設され、予告や情報を定期的に発信していました。
SNS全盛期らしいドラマとインターネットの融合が繰り広げられている感じがします。

■ドラマの世界(時代)がリンクする
大河ドラマは複数の作品を見ていると、時代がリンクするケースが出てきます。
2013年はそれが特に顕著に出た1年。「八重の桜」本放送と「篤姫」「龍馬伝」の再放送が同時期に行われたためです。この3つは幕末時代を描いているため、同一人物がそれぞれのドラマに登場することになります。
面白いのは、視点が違うと同じ人物でも描き方が大きく異なるということ。もちろんキャストが違う・演出が違うという点もありますが、描く世界が変わると見え方も変わるもの。
特に幕末は“藩”という概念の影響が大きく、どの藩の立場から物事を見るのかによって世界が180度変わる、藩の生死にも国の行方にも影響する、そんなスリリングな時代です。
ひとつの時代を多角的に見ることによって背景や人物の絡みが一層浮かび上がり、単視点で時代を知ることによって生まれがちな認識の錯誤という危うさを回避することもできると思います。

■大河ドラマはあくまでも「ドラマ」
毎年大河ドラマの話数が進むと共に必ずと言ってもいいくらいに話題になるのが「史実に即しているかどうか」という点。これは大河ドラマ独特の話題と言ってもいいんじゃないでしょうか。
一般的に「このドラマはフィクションです」「史実に基づき作られたフィクションです」「事実に基づき制作されました」など、どういうスタンスで制作されたドラマなのかが明記されているものですが、原作が存在しない大河ドラマ作品にはそれがありません。つまり、事実とも創作とも明示されていないわけです。
実在する人物が多数出てくることや、史実を元に作られたストーリーであることは明白と言えるため、ドキュメンタリーに近い扱いをされることも多いのですが、架空の人物が登場することも少なくはありません。

大河ドラマはあくまでも「ドラマ」です。
その時代に生きた人が、その世界をリアルに体感して見てきた描かれる世界ではありませんし、それが当時の文書や絵で残されているにしても、それを分析し研究する人たちのフィルターを経由する限り、それは憶測の域を出ないと思うのです。
限りなくドキュメンタリーに近い歴史ドラマであり、ある人の人生を見せるノンフィクションに近い一代記ドラマ。大河ドラマはひとつのエンターテインメントということでいいんじゃないかと思っています。

1年間かけて、50話前後見ることになる作品です。
楽しまなくちゃ損ですよ。

———

…ということで。
平成26年の大河ドラマは「軍師官兵衛」
過去の大河ドラマで戦国時代を扱った作品は完走率が低くて、苦手意識すらあるんですけど、まさかの岡田准一主演だし、地元福岡に縁の深い人物が描かれるし、見ないわけにいかないです。
総集編まで完走できたら苦手意識克服できるかも…っていう淡い期待も抱きつつ、1年間楽しもうと思います!


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